マンションの管理人不足がヤバイことに?大事にしないと危険

2020年4月4日

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マンションの管理人がいなくなったらゴミ屋敷?シニアクラスのマンション管理人が急激に減少していて、管理人不足で困っているのが大手管理会社。面接でも66歳でも募集しているという。いったいどうしてこうなったのか?これからのマンション管理人に求められるのは何か?マンションの悩みは膨らむばかり。
 

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マンション管理人の雇用実態?

最近、マンション管理人の間では、最終定年が75歳になっているとか。

マンション管理人の集まりが、有志の会で3カ月に1度開催されています。
有志の会といっても、ただカラオケをして、食事をして、お酒を飲んで・・・。
管理会社とは全く関係ございません。

といったとても気楽な有志の会なんです。

私も一応、管理人の端くれですので、毎回参加しております。
そこでは、こんな会話が・・・

「〇〇さんはもういくつ?」

「今年、75歳」

「今年で管理人は卒業します」

そんな会話が続く中、
75歳を超過した管理人の人がこんなことを・・・。

「75歳過ぎても、会社からは何も言ってこないから」
「そのまま、継続して仕事できますよ」

言われた75歳の〇〇管理人さんは、

「そうなの?」

「じゃ、会社から辞めろと言われるまでいていいの?」

 
物凄い時代に突入しましたね。
有志の会の長老は80歳の現役です。

金属年数20年といいますから60歳のときにマンション管理人になったことになります。

では、いつの間にこのような珍現象になったのでしょう?
 

なぜ、マンション管理人は不足なの?

マンション管理をしながら、いつも考えてばかりです。
私はまだ、30代。
私がマンション管理人を辞めたら、新しい管理人さん来るかな?

たぶん、来ないと思います。
私のマンションは植栽が多すぎて、高齢者の管理人では務まりません。
おまけに若い女性でも、植栽を管理できる人はそう多くはいません。

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なんだか私の売り込みみたい?
    1. 築25年というマンションの老朽化
    2. 清掃や植栽管理ができるマンションの作りでない
    3. マンション管理人の高齢化

 
現状はこのような問題を抱えています。

マンション管理人の年齢と体力ですが、もちろん個人差は大いにあります。
でも65歳以上の方といえば、それなりに動きは機敏ではありません。

端緒となったのが、今から7年前の2013年に『改正高年齢者雇用安定法』が施行されたのが要因ですね。
定年が、60歳ではなく、65歳まで延長できるようになったことです。
しかも、希望者全員を65歳まで雇用することに。

今までは、60歳から第二の人生で、マンションの管理人にでも・・・
と、考えてマンション管理会社に就職していたのですが、その必要がなくなってしまいました。

60歳定年制度がなくなって、今度はマンション管理人が不足することになったのです。

私がマンションの管理室でいつも読んでいる、マンション管理業協会誌によると、会員の管理会社の過半数が管理員採用が難しいと答えていました。
細かく調査した内容の記事には、6割超が「大いに不足」「やや不足」と、マンション管理人の不足感が如実にでていました。
 

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マンション管理組合の時代錯誤がさらに拍車

マンション管理組合さんは、マンション管理人が少なくなって、希望者が減っているということを知らない。
マンション住民側は自分たちが雇う立場という概念がなくなっていないのです。

私も今週の土曜日は理事会に出席するのですが、管理人のコスト削減というのがテーマです。
どんな仕事していて、どこがカットできるかといった会議です。

雇った以上、完全に吸い尽くすまで仕事をやってもらうという『労働=賃金』といった考え方がどこかにあるように思えます。

 

  • マンションの管理人は、いつも遊んでいる!
  • マンションの管理人の時給は高すぎる!
  • マンションの管理人は、どこかでサボっている!

 
このような視線がマンション管理人の背中に毎日刺さっているとしたら、マンション管理人は自然と辞めていきますよね。
 

マンション管理人はこれからが重要!

私が勤務するマンションは世帯数100戸未満のミドルマンションです。
築25年は過ぎているマンションです。

購入された住民の方は、現在65歳をすでに超えてる人。
70歳~80歳といった住民の方もいらっしゃいます。

全体での割合は50歳代が主流ですが、それでも50代後半といったところです。

高齢者の住民は、ご夫婦で購入時は入居されて、今はどちらか一人といった人が目だちます。
毎朝、郵便受けのポストに新聞を取りにパジャマ姿で、顔も洗わないで取りに来る老人が5人はいます。

マンション管理人と会話をするでもなく、ただ黙ってエレベーターで自分の部屋まで帰るだけ・・・。
これは非常に寂しい限りです。

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同じマンションの住民の方で、おばあさんはしっかり自分の孫の自慢話を20分も30分もして帰ります。
また、ある人は、自分が飼っているペット病気の話を延々として、すっきりして自分のご自宅へ。

私はマンションの管理人になってから、次のようなことを思うようになりました。

どこどこの掃除をしていない!とか
もっと時間を有効に使って掃除しろ!とか

それもマストの仕事なのかもしれませんが、住民の自慢話を聞くのも仕事だと考えるようになりました。
住民のみなさんが、一番幸せなマンション生活ができるお助けがマンション管理人の仕事だと。
 

マンションの管理人不足がヤバイことに?まとめ

2013年に『改正高年齢者雇用安定法』が施行され、60歳で第二の人生でマンション管理人になっていたのがもういません。
65歳まで働けるのでマンション管理人にはならなくて済むようになったのです。

マンション管理組合は、旧態依然とした考えで、マンション管理人への要求ばかりを求めています。
マンション管理人がいなくなると、マンションはゴミ廃墟となってしまうでしょう。
マンションの老朽化とともに住民も高齢化していきますので、求めるものが物からハートの部分に変化していることに早く気づいてほしいですね。

マンション管理会社は他の事業者と競争に鎬を削ることよりも、真のマンション管理サービスをしていく時代がすぐそこにきていることをわかってほしいものです。

 


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