マンション相続放棄で知らないと危険!3カ月後の単純承認とは

マンション,相続,放棄マンションの相続放棄をなぜ薦めるのか?一見、資産価値が高そうに見えるマンションの相続。早目の相続放棄こそが今後のあなたの人生に大きく左右します。被相続人が亡くなってから49日に親族と話し合ってからでは遅すぎます。なぜ49日以内に手続きするのか?失敗の経験から学びましょう。

 

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マンション相続で失敗

親が残したマンション築35年。
田舎に住む親が突然に他界して、相続したマンションに悩まされているというマンション管理人仲間の悩みを聞いた。

私と同じマンション管理人をしている佐藤肇さん(63歳)。

話によると、地方(福島)のマンションに悩まされているという。
築35年のマンション。

両親と子供の頃に育った思い出のマンションだったといいます。

佐藤さんは現在、千葉県に在住で福島に帰る予定はないといいます。
両親が亡くなって、マンションの整理をしながら売却する考えでした。

マンションはマンション所有者が共同で持っているために、マンション価値がゼロになることはないと聞かされ相続放棄をしなかったのでした。

マンションとは言っても、築35年も経過していて、ローカルの古びた建物になっています。
この手のマンションは買い手がつくことはまず無いといいます。

賃貸にリフォームして貸し出したとしても、借り手が付くことはありません。
すべてが陳腐化してしまっていて、マンションの住人が高齢化で、居住している住人がかつての5分の1だとか・・・。

売却を希望している同じマンションの物件の売値が120万円。
とんでもない破格の値段ですが、需要はありません。
 

マンション相続放棄の失敗が祟り目

マンション居住の経験のある人は、ご存じと思いますが、マンションに住むには「管理費用」と「修繕管理積立金」が毎月必要になります。

ローカルとは言え佐藤さんのマンションは、管理費と修繕積立金の両方を合わせて32,000円の支払いがあると言います。
加えて、固定資産税の支払いもあります。
住んでもいない福島のマンションに掛かる経費が、年間40万円を超えているのです。

佐藤さんは困り果てていて、無料でもいいので、名義変更だけしてマンションの課税金や管理費用や修繕積立金から解放されたいと言ってます。

正直な佐藤さんの気持ちでしょうね。

さらに、佐藤さんを悩ませるマンションの問題がありました。
それは、マンションの老朽化で修繕工事をするとき、積立金では足りないので一時払いが出てくるのではないかという二重の悩みとなっているのです。

国の税金徴収は、よ~く出来ていて、途中で価値がなくなったのでマンションを放棄しますとはいかないのです。

プラスの財産も借金もそのまま相続する「単純承認」
相続放棄をすれば、借金だけでなくプラスの財産も放棄することになります。借金はあるものの債務額よりプラスの財産のほうが多いという場合は、そのまま相続する「単純承認」という方法をとります。

3か月の熟慮期間に何もしない
単純承認には、家庭裁判所に申し立てるなどの手続きはありません。相続の開始を知った時から3か月間の熟慮期間に、相続放棄や限定承認の手続きを行わなければ単純承認となります。

 
3カ月間なにもしないで、自然に相続を受け継いだという処理をされたのです。
佐藤さんは何も考えないで、安易に古いマンションを相続してしまったのです。

素人考えで、不動産は「持っていればそのうちに価値がでてくる」と安易に考えてしまったのですかね。
不動産の遺産の場合は、東京都内であれば土地の価値は十分にあります。

ところが、一歩、都内を出てみると、土地の価値はぐ~んと落ちてしまいます。
銀行の貸し付けでは、「土地神話は崩れて地方の物件は、担保になりません」と公然と営業言葉で返ってきます。

遺産相続で受け取る場合は、東京都内の土地はセーフでしょうね。
 

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相続放棄は49日以内から始める?

一般的に父親が亡くなり、相続の問題が出てくる頃は、49日の法要が終わってからでしょう。
兄弟、親せきが法要で集まり、法要が終わった頃に誰からともなく、相続問題がでてきます。

どんなに仲が良かった兄弟でも、自分が多く取りたい!と目先の欲に我を忘れるといいます。

法要の後、自宅に帰っていろいろと欲の帳尻合わせが始まるのです。

相続放棄の期限は3カ月後、つまり90日以内です。
家庭裁判所に書類提出してから、受理されるまで最低でも2週間は必要でしょうね。

単純計算で、49日に14日を足しますと、63日です。

残された日数は、27日間です。つまり、1カ月以内で相続問題を可決しなければならなくなります。
兄弟、親戚が相続で喧嘩をしている状態で、1カ月で話を纏めるのは無理なのです。

結果的に、話し合いが出来ずに、法的な単純承認という形になっていくのです。

私のマンション仲間の佐藤肇さんのように、ちょっとした判断ミスで後々、一生後悔するような税金と管理費に悩まされる苦労は避けたいものです。

相続放棄は、マンションとか、土地といった不動産を相続するときは、何も考えることなく相続放棄することがベターと言っていいのでは・・・。

もちろん、相続税を払う程の遺産の場合は別な話ですけどね。
マンション管理人の佐藤さんのような、ローカルマンションの相続放棄は必ず先にやるべきですかね。
 

マンション相続放棄で知らないと危険! まとめ

ローカルマンションの相続は、躊躇なく相続放棄すべきです。
相続放棄を怠ると、一生、課税対象から逃れることはできません。

また、マンションの管理費や修繕積立金なども加算されて、負のスパイラルに飲まれてしまいます。
相続放棄については、一見、損をしたような感覚になりますが、長い目で見た場合、精神的に楽な生き方ができると思います。

これからも、マンション仲間のみなさんといろいろな苦労話を記事にするかもそれません。
そのときはまた、ブログにご意見をください。

 


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